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2015.03.26

裏付け資料がない休業損害、接骨院の施術費に関する裁判例 平成26年10月23日福岡地裁久留米支部判決

福岡地裁久留米支部平成26年10月23日判決 -自保ジャーナル1937号59頁


この裁判例は、僧侶の休業損害について、御布施などの収入額に関する裏付け資料はないものの、

「御布施の出損者を特定することがプライバシーに関わるという、その収入の性質からすると、やむを得ない面があり、そうした証拠がないこと自体が不自然ということができず、供述等が信用できないとはいえない。しかし、損害の認定に当たっては控え目であるべきであるから、原告の供述等により、6ヶ月間に原告が被った損害を月7万円(合計42万円)と認める」

と判断しました。「損害の認定に当たっては控え目であるべき」という部分に、裁判所の慎重な姿勢がよくあらわれています。

また、この裁判例は、接骨院の施術費について興味深い判断を示しています。判決は、接骨院の施術に症状緩和・軽減の効果があったこと、原告は保険会社担当者から施術のため通院中にも十分に治療をするように言われ、また、保険会社から整骨院に直接施術費が支払われたことを認定したうえで、保険会社の対応について、

「整骨院における相当な施術であれば、これに要した費用の賠償が受けられるものとの期待を原告に抱かせかねないものであり、その結果、施術費の総額も多額に上っており、これが賠償の対象とならないとすると、症状の軽減等に効果のあった施術について原告に多大な出費を強いる反面で、本来予定していた病院での治療を継続していれば、これに要した相応の治療費相当額の損害賠償義務を免れることとなって公平に反する結果となりかねない」

として、症状固定までの施術費を肯定しました。機械的・形式的な判断が少なくない交通事故の判決において、保険会社の対応や公平の観点という視点も考慮に含めて施術費の是非を判断した、少しめずらしい裁判例と感じます。

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山本・竹川法律事務所

弁護士 山本  明生

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大阪市中央区北浜2丁目1番3号北浜清友会館ビルディング。北浜駅から徒歩1分、淀屋橋駅から徒歩7分。大阪弁護士会所属。

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