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2015.09.10

死亡事故に関する裁判例 岡山地裁平成27年3月3日判決

 岡山地裁平成27年3月3日判決 -自保ジャーナル89頁

お好み焼屋を営む67歳男性Aの死亡逸失利益について、この裁判例は、


「本件事故当時、年金収入として年額16万6732円があったこと、Aは、Bと同居して生活していたほか、近所に住む母の家に足繁く通い、食事を用意するなどして面倒を見ていたほか、生活費を渡していた」



としつつも、お好み焼き屋の収支状況は全く判然としないとして、Aの基礎収入を男性・学歴計・年齢別(60代後半)の平均賃金センサスの半額を認定し、生活費控除率については



「AがBと母の生活を支えていたことに照らし、生活費控除率として30%を認める」



と判断しました。

2015.09.09

死亡事故に関する裁判例 札幌地裁平成27年1月28日判決

 札幌地裁平成27年1月28日判決 -自保ジャーナル1947号147頁

夫と子と同居する40歳女子教員公務員の死亡逸失利益の生活費控除率について、この裁判例は、夫の収入とほぼ同額(正確にはそれ以上)であったから、


「性別によって生活費控除率を下げる理由はないこと、また、いずれが一家の支柱ともいい難いことを考慮すると、35%とするのが相当である」


として生活費控除率を35%認定しました。

2015.09.08

死亡事故に関する裁判例 東京地裁平成27年5月19日判決

 東京地裁平成27年5月19日判決 -自保ジャーナル1947号128頁

民法711条の類推適用に関する裁判例が出ました。

交通事故により死亡した63歳男性Aと約29年にわたり内縁関係にある原告の固有慰謝料について、この裁判例は、原告は

「Aと事実上婚姻と同様の関係にある内縁の配偶者に当たるから、民法711条の類推適用により、慰謝料請求権が認められる」

として、

「Aと原告との関係及び生活状況等、本件における一切の事情を考慮し、500万円を相当と認める。」

と判断しました。

2015.09.07

死亡事故に関する裁判例 福岡地裁平成27年5月19日判決

 福岡地裁平成27年5月19日判決 -自保ジャーナル1947号120頁

2歳男子の死亡慰謝料について、この裁判例は、本人分2400万円、両親各144万4444円、兄111万1112円の固有慰謝料を認め、合計2800万円の慰謝料を認定しました。


また、この裁判例は、駐車場内で2歳男子が轢かれて死亡した事案の過失割合についても重要な判断を下しています。

2015.09.06

高次脳機能障害に関する裁判例 京都地裁平成27年1月26日判決

 京都地裁平成27年1月26日判決 -自保ジャーナル1947号68頁

自賠責5級の高次脳機能障害を残し、12級既存障害の加重認定を受ける65歳男性の逸失利益について、この裁判例は、

「基礎収入額を127万6416円とし、症状固定した平成24年3月31日から就労可能年数8年間にわたって、100%の労働能力を喪失したものとして、これを症状固定時の原価に換算して算出するのが相当であって、その金額は、次のとおり、824万9476円となる」

として、100%の労働能力喪失を認めました。

2015.09.05

高次脳機能障害に関する裁判例 大阪地裁平成27年2月17日判決

 大阪地裁平成27年2月17日判決 -自保ジャーナル1947号36頁

自賠責が高次脳機能障害7級4号、そのほか部位の後遺障害と併合して併合6級を認定した事案において、この裁判例は、


「てんかんの発作を生じて以来、現在に至るまで、服薬継続によりてんかん発作がほぼ完全に抑制さらえていると認められ、「転倒する発作等が数ヶ月に1回以上あるもの、または転倒する発作等以外の発作が1ヶ月に1回以上にあるもの」として、7級に該当するとはいえず、「数ヶ月に1回以上の発作が転倒する発作以外の発作であるもの、または服薬継続によりてんかん発作がほぼ完全に抑制されているもの」に該当し、自賠法別表第二第9級10号に該当するというべきである」


として、高次脳機能障害の等級評価を自賠責より下げ、9級10号を認定しました。

2015.09.03

TFCC損傷は適切な対応が必要!

先日、TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)について簡単に説明させていただきましたが、今回はもう少し掘り下げてお話しします。

まず、おさらいですがTFCCは「三角線維軟骨を中心として三角靱帯、橈尺靱帯、尺骨月状骨靱帯、尺骨三角骨靱帯等の周囲の靱帯組織からなる尺側手関節支持の要の線維軟骨靱帯複合体である。」と説明されますが、要するに手首外側の安定性を保っている複合体ということです。

そして、TFCC損傷は、交通事故により転倒し、その際地面に手を強くついてしまった、バイクを運転していてハンドルを握ったまま交通事故に遭ったという様に、手首に大きな衝撃が加わった場合に発症することが多いです。

主な症状としては、手首を動かす際に痛みが強くなるということが多く、具体的には、タオルを絞る、ドアノブを回す、鍵を開ける等手関節のひねり操作で痛みが出ることが多いようです。
 
TFCCは軟部組織で構成されているため、通常のレントゲン撮影では明らかになりません。

TFCC損傷の診断のためには、MRI検査や関節造影検査などが必要です。
そして、TFCCに関してはその複雑性故に手の専門家でないと明確な診断がなされないことが多いです。
そのため、交通事故被害者が手の痛みを訴えたところ、手首の捻挫とだけ診断され、TFCC損傷が見落とされ漫然と治療を継続し、最終的に自らの症状を正確に反映した後遺障害等級が認定されないことも良くあります。

手首の痛みが継続的にあるような場合には、早めに手の専門医に相談し、適切な検査をしてもらうことをお勧めします。

TFCC損傷と診断され、治療を継続するも症状の改善が見込まれなくなる時期が来ます。
これを症状固定時期といいますが、症状固定の段階で、手首の可動域制限がある場合には上肢の機能障害として10級10号や12級6号が認定される可能性があります。
可動域制限がない場合であっても、神経症状として12級13号や14級9号が認定される可能性があります。

いずれにしても、手首の捻挫として処理され、後遺障害に該当しないと判断されるのとは大違いです。
 
交通事故損害賠償においては、早期に適切な対応をすることで適正な賠償を求めることが見込めます。

交通事故に遭ったばかりでも、今後の見通しを頭に入れておくことで随分違ってきますので、ご遠慮なく私たちにご相談いただければと思います。
 
 

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山本・竹川法律事務所

弁護士 山本  明生

弁護士 竹川   聡

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大阪市中央区北浜2丁目1番3号北浜清友会館ビルディング。北浜駅から徒歩1分、淀屋橋駅から徒歩7分。大阪弁護士会所属。

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