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2015.03.18

被害者死亡の場合における近親者固有の慰謝料

 被害者が交通事故により死亡した場合、その近親者自身も精神的苦痛を被ることから、被害者の有する慰謝料請求権とは別に近親者固有の慰謝料が認められます。
 もっとも、被害者自身の慰謝料算定においては、近親者が受けた精神的苦痛も考慮されているとして、死亡慰謝料については被害者分と近親者分をまとめて請求することが多いです。
 実際に大阪地裁の運用は、死亡慰謝料の基準について一家の支柱で2800万円、その他で2000万円~2500万円とされていますが、その基準額は本人分及び近親者分を含んだものとされています。
 では、誰が「近親者」として固有の慰謝料を請求することが出来るのでしょうか。
 加害者に対する固有の慰謝料について規定する民法711条は、父母、配偶者、子を規定しているので、それらの者が近親者にあたることは問題ありません。
 それ以外の者であっても、被害者との間に父母、配偶者、子らと実質的に同視しうべき身分関係があり、被害者死亡により甚大な精神的苦痛を受けた者についても民法711条を類推適用して、固有の慰謝料が認められることになります。

【参考判例 最判昭和49年12月17日】
 「不法行為による生命侵害があつた場合、被害者の父母、配偶者及び子が加害者に対し直接に固有の慰藉料を請求しうることは、民法七一一条が明文をもつて認めるところであるが、右規定はこれを限定的に解すべきものでなく、文言上同条に該当しない者であつても、被害者との間に同条所定の者と実質的に同視しうべき身分関係が存し、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けた者は、同条の類推適用により、加害者に対し直接に固有の慰藉料を請求しうるものと解するのが、相当である。本件において、原審が適法に確定したところによれば、被上告人B1は、Dの夫である被上告人B2の実妹であり、原審の口頭弁論終結当時四六年に達していたが、幼児期に罹患した脊髄等カリエスの後遺症により跛行顕著な身体障害等級二号の身体障害者であるため、長年にわたりDと同居し、同女の庇護のもとに生活を維持し、将来もその継続が期待されていたところ、同女の突然の死亡により甚大な精神的苦痛を受けたというのであるから、被上告人B1は、民法七一一条の類推適用により、上告人に対し慰藉料を請求しうるものと解するのが、相当である。」

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山本・竹川法律事務所

弁護士 山本  明生

弁護士 竹川   聡

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大阪市中央区北浜2丁目1番3号北浜清友会館ビルディング。北浜駅から徒歩1分、淀屋橋駅から徒歩7分。大阪弁護士会所属。

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